そもそも自己PRの「PR」って何?から、自己PRを考えよう

 最終勤務日まであと3日。

職場の荷物がほぼ片付いた。元から散らかす方ではないのであっさりしたものだ。

取り組んでいた仕事も一定形になった。あとは後片付けをしよう。

 

 

さて、今回は「自己PR」について掘り下げる。

 

 

 

そもそも自己PRって何?

 

自己PRの「PR」って何だ?って調べると、

パブリックリレーションズ(Public Relations

の略だそう。一回就活してるのに知らなかった。直訳すると「公的な関係」?

内容はこちらのサイトに載っていた。

 

PR =「公衆とのよい関係づくり」と理解するとよさそう。

では、「自己PR」とは「自分と公衆とのよい関係づくり」となるが、これはしっくりこない。漠然と「自己PR」といわれると、自分を売り込むイメージがある。

本来の意味を踏まえて、就活として自己PRを考えるなら、

(今後)自分と企業がよい関係を築くための(自分発信の)施策・言動」

としよう。

 

そう捉えると、自己PRには以下3点が求められる。

  1. 企業に「よい関係をもちたい」と思ってもらえる、自分の能力をアピールする。
  2. 現時点で未知数なところはあるが、「今後よい関係になれそう」と思ってもらえる、自分のポテンシャルをアピールする。
  3. 企業と自分の思考が一致するので、もはや「よい関係」であると感じてもらう。

 

つまり、「現時点での能力」・「ポテンシャル」・「思考(志向)」が秤にかけられる。

2つ目の「ポテンシャル」は「期待できる可能性」とここでは定義する。

3つ目に(志向)としたのは、「この先どう在りたいか」も企業にとって重要な選考要素と考えるから。先を見通すには、常々頭を働かせる必要がある。現状を分析し、次に何が必要か考える能力だ。

良い企業は常に先手先手で動く。当然、先のことを考えられる人材を必要とする。そんな企業に入りたいのであれば、それに適うよう未来を考え、切り開いていくために何が必要か、考えられる人材でないといけない。

 

 

 

まずは企業について考えてみよう

 

これから企業への就職を志望するので、自己PRの裏返し、「自分はどのような企業で働きたいか」の根本的な部分を掘り下げる。

自分は公務員しか経験がないので、企業のことを肌感覚で理解しているわけではない。しかし、少なくともこの5年の経験から、どのような組織が望ましいのか、(社会的に)組織はどうあるべきか、考えていることがある。それは以下3点を満たす組織だ。

  1. 働く人たちに、明確で説得力ある将来像を提示し、かつそれが末端まで浸透している。
  2. 働く人それぞれが主体的に、やりがいを持って仕事に邁進している。
  3. 関わる方面どこにも、不快な思いをさせていない。やむを得ず不快な思いをさせてしまった場合には、適切なフォローができている。

 

以上3つについて、まとめると「人を生かすことで、自らも生きる組織」といえそう。どれも相互に繋がりがあるが、1つ1つみていこう。

 

1番について、基本どこの企業でも将来像は掲げているものだが、組織内のどこまで浸透しているのか、企業によってバラツキがある。

これは2番にも通じるもので、組織の目指すところが分からない、あるいは理解できないと、働く人たちはどこを目指して仕事していいか分からなくなる。結果、労働意欲・生産性の低下を引き起こす。適切に目指すところを提示し、従業員をある程度導くことが必要だ。

 

2番について、これは当然、従業員自身の資質の問題もある。ただし組織自体が、主体性を尊重し、やりがいを感じられる土壌を育めているかも大切だ。

従業員の意志を軽視し、上から押さえつける、あるいは与えるだけの仕事に、人はやりがいを感じないもの。

自らの問題意識を発露し、より良い方策を提案し、周囲がそれについて協働してくれるとき、人は組織の中でやりがいを得ることができる。働く人一人ひとりの意志を受け入れる度量が企業には求められる。

 

3番について、これが一番大切かもしれない。人は一体何のために働くのか、根本的な問いかけになる。誰かの幸福のために、誰かが犠牲になっていいのだろうか。それは自分の主義に反することだ。

この5年間、窓口で事業者に対応する仕事を続けてきた。大半は礼節のある人たちばかりだ。しかし、たまにぞんざいな扱いを受けることがあったのも事実。そのとき、「この人たちは一体何のために仕事をしているのだろう」と疑問に思った。関わる人に不幸を与えてまで、その仕事をしたいのだろうかと。今、自分に見せている態度を、言動を、顧客の前で披露できるのだろうか。

 

自分の働き方として、関わる人たちすべてに快くあってほしい。そう願って仕事を続けてきた。立場が変われば、考え方も振る舞いも変わるというが、根本の願いを変えることはしない。

やむを得ず、または意図せず他者に不快な思いを強いた場合、適切にフォローできるかも大切だ。言葉一つで人の印象は変わる。事実は変えようがなくとも、事実の感じ方を変えることはできる。物事の最終着地には、一人ひとりの人間がいることを忘れてはならない。

 

冒頭に挙げたとおり「人を生かすことで、自らも生きる組織」が企業の望ましい姿だ。

そしてその逆は、自分に求めることになる。

「組織を生かすことで、自らも生きる人材」

「自分の成長」==「企業の成長」となるよう、win-winな関係を築いていきたい。

 

 

 

自己PRを考えよう

 

これまでに述べてきたことをふまえて、自己PRを形にしていく。

再度、自己PRに求められるものを振り返ると、

  1. 現時点での能力
  2. ポテンシャル
  3. 思考(志向)

以上3つだった。1つずつ考えていく。

 

1.今、自分が持っている能力は何か?

はっきり言って、技術的な部分でアピールできるものは少ない。どこまで行っても業界未経験だから。

それでも、成果物を入念に作り込んで、今できることをアピールすることはできる。それ以上の証明はないだろう。

自分が持っている技術以外の能力は、ポテンシャルとして評価される部分になる。エンジニアを目指す以上、自分の売り込み方として、そこははっきりと線引きして考えた方がいい。

 

 

2.どのような思考(志向)を持っているか?

話の筋を考えると、

「このような思考(志向)を持っている」から「このような効果・成果が期待できる」→ポテンシャル

となるため、先に思考(志向)について考えていく。

 

 

いきなりネガティブなことを書くが、自分は「せっかち」で「めんどくさがり屋」だと思う。めんどくさい物事に対面すると、すぐ楽な方へ流れたがるし、他人がまごついていると、自分でちゃちゃっとやりたくなる。忍耐力が低い。

それでは仕事を遂行する上で不都合なので、同じような他人を観察しながら、自分の言動を律してきた。具体的には、自分が理解している物事だからといって早口でまくしたてたり、相手の説明を遮らずにまずは話の終わりまでじっくり聴く等、この5年間で自分への「客観力」・「自律力」は鍛えられたと自負している。

 

一方で、自分の性格が生きる部分もある。

せっかちなので非効率なことはしたくないし、めんどくさがり屋なので極力作業の手間を減らしたい。さらにそれが、自分の仕事を通じて関係する人たちだとしたら、なおさらだ。非効率でめんどくさい思いを他者に強いるなんて、したくない。それが業務改善に取り組むきっかけになった。

 

成果は2つ。

1つは受け付けた書類を記録する台帳のエクセル化

これまで手書き(!)していたものを、すべてエクセルファイルに移行。年間約4500件の申請等を受け付けているので、これだけで相当の効率化だ。さらに、紙台帳と重複して上司がエクセル入力していた統計処理の台帳も、今回作成の台帳上でほぼすべて自動で集計するよう関数を組み、業務量を削減。入力項目によっては、最大4回(!)重複して入力していたものを1つにまとめた。本格的に運用されるのは来年度なので、その後の運用に関われないのは残念だが、今使えるツールで最大限できることを実行した。

 

その後の運用・保守も見据えて、3つの業務マニュアルを作成した。1つは、エクセル台帳を使用した業務の流れをフローで可視化したもの。2つ目は、来年度以降の年度替わり時の台帳作成・繰越作業を順番に記載したもの。最後は、エクセルで使用した関数やエクセルの文法自体を易しく解説したもの。

「作って終わり」では意味がない。自分が職場を去ることが分かっているならなおさら。エクセルの関数を使用することも相当悩んだ。エクセルの理解がある人たちばかりではない。そこで、使用する関数は極力しぼり、最小限で最大限の効果を発揮するよう設計した。その上で、今後運用する中で誤って不都合が生じたとき、セルの中身を解読することができるよう、上記最後のマニュアルを用意した。

 

 

もう1つの成果は、公式サイトの関連業務コンテンツの再構成

4課にまたがる業務が1つの括りに集約され、しかも適切に整理せずコンテンツを掲載・リンクを張り巡らせていたため、閲覧者にとってどこに何があるか分からない迷路になっていた

結果、求める情報を電話等で聞くしかなく、閲覧者及びそれを案内する職員双方にとって、手間と時間をかけさせる代物になっていた。当の職員ですら、コンテンツの全容を把握しているものは居なかった。

 

「非効率で面倒なことが嫌い」な自分は、この状態を見過ごしているのが許せなかった。解消するのが相当に面倒な仕事だったとしても、将来にわたって放置してはさらなる負債を生むだけだ。みんな、このままが良くないのは分かっているけど、気の遠くなる作業をしたくないし、このままでも一応業務は遂行できる。

だから、めんどくさがりな自分がやることにした。未来の人たちに面倒をかけず、負の連鎖は今ここで断ち切りたかったからだ。

 

予想どおり困難な作業だった。自分の担当業務だけで終わる話ではない。4課すべての業務を把握し、それぞれの意見を聞いてコンテンツ配置・階層を調整する必要があった。自分含めみんな日々の定常業務に追われているので、全容把握と意見調整にかなり時間を要した。

結果として、多くの人の手を借りながら、なんとか再構成をやり切ることができた。コンテンツ作成システムの都合上、構成に縛りがあったので、満足な出来(特に見栄え)とは言えないが、情報へのアクセス・案内は短縮・容易になったはずだ。

その後の保守運用も当然考慮した。これまで複数箇所に同じ条例等のファイルをアップロード・掲載していたが、時点更新があったときに差替え漏れが発生していることがあった。そのため、原則アップロードは一か所とし、他はそこへリンクするよう構成を見直した。

迷路を生み出す原因を抽出し、これを繰り返さないためのルールを、コンテンツ全体図とともに全員に共有もした。

 

 

両方とも、自分が課題だと感じていることの改善に取り組み、その後の保守運用のための記録を残した。これ以上のことは、未来の良識ある人たちに託すしかない。

 

 

長くなった。思考(志向)をまとめよう。

働き始めた当初は「こういう仕事なので仕方ない」とか「仕事とはそういう(めんどくさい)もの」と捉えていたが、経験・見識を深める中で、「考え方次第で仕事は変えていける、在り方を規定するのは自分たちだ」と気づいた。

特に「自分の特徴を業務に活かすことが、自分・職場双方にとって利益となる」よう、関係を築けるかが重要だ。

これらの思考から、志向するのは、

「現在と未来の人たちを幸せにするために、今何が必要か考えて実行する」こと。

エンジニアを目指すのも、このスタイルを志向する故だ。これを実現していきたい。

 

 

3.自分のポテンシャルは何か?

自分で断言するのが難しい部分だが、あえて言い切っていこう。

これまでの思考(志向)からまとめると、以下の3点だ。

  1. 常に先の事態と人を視野に入れて仕事を遂行してくれる
  2. 効率性を重視し、業務を最適化していってくれる
  3. 自己の成長と企業の成長を同一視し、やりがいを持って働いてくれる

 

すべてこれまでに深堀してきたので、最後の「やりがい」についてだけ触れておく。

やりがいって何だろうか?

どこに何を見出すかは人それぞれだが、共通するのは「楽しさ」があることだ。少なくとも、前向きな感情がそこにはある。

「この人ならウチで良いパフォーマンスを発揮してくれそうだ」とイメージを持ってもらわなくてはならない。成長を追い求め、楽しく仕事している姿が思い浮かぶかーー。

これまで書いてきたことを、端的に伝えていこう。

 

 

自己PRまとめ

Q.1 あなたはどのような能力を持っていますか?

→ ポートフォリオで提示する。不足する能力は、以下思考・ポテンシャルにより身につけていきます。

 

Q.2 あなたは仕事に対し、どのような考え方を持っていますか?

→ 自分の特徴を業務に活かすことが、自分・職場双方にとって利益となるよう仕事に取り組みます。現在と未来の人たちを幸せにするために、今何が必要か考えて実行します。

 

Q.3 あなたにはどのようなポテンシャルがあるでしょうか?

→ 以下3点です。

  • 常に先の事態と人を視野に入れて仕事を遂行するでしょう
  • 効率性を重視し、業務を最適化していくでしょう
  • 自己の成長と企業の成長を同一視し、やりがいを持って働くでしょう

 

めちゃくちゃ長文になった。面接等では最後のまとめを冒頭に話して、食いつきがあったら具体的な考え方・エピソードを話すって流れにしないと。

 

ここまで書いてきた記事で、自己分析は一定まとまった。後は志望企業のピックアップと志望理由のローカライズポートフォリオの作成だ。

 

やったるで!!!!